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なつかしの歳時記 6月 御田植祭

6月の半ばに入梅となり、うっとうしい日が続く梅雨になります。この雨を利用して田植えが行われました。田んぼの仕事は、まず麦刈りから始まり、すきおこし、代かき、田植と、猫の手も借りたい時期です。牛や馬を使い水田にし、何人もの人手で田植えをした農作業もなつかしい風景で、6月の風物詩でした。雨の降らない空梅雨となれば大変で、水争いも度重なり、雨乞いも行って雨が降るように祈りました。
昭和初期、昭和天皇の即位を記念して丹生川で御田植祭が行われたそうです。今でも大きな神社などでは行われています。
近年、田植えは機械植えとなり、時期も以前と比べ随分早くなって5月中から始まり、6月上旬には大部分終了します。麦作の減少によって麦秋の言葉も昔のものになりました。稲作の改良進歩によって水争いや雨乞いもすっかり姿を消してしまいました。野上り、あぜの原も農業経営の変化によって必要性もなくなり、農村の行事から姿を消してしまいました。